CIAで学ぶ「リースバック」とは

今からちょうど1か月前のことになりますが、ソニーが米国本社ビル売却に関する契約の締結について報じられましたが、覚えているでしょうか?

今回の売却により、6億8500万ドル(1ドル=90円の場合:約616億円)の売却益を当期の営業利益に計上する見込みのようです。

※ソニーは米国会計基準採用のため、「特別利益」という項目はありません。

同社の第3四半期連結損益計算書によると、4月~12月の営業利益が約829億円なので、約75%にあたる実に大きなインパクトとも言えます。

ところで、プレスリリース1ページの2段落目に『リースバック』という単語が記載されていますが、これは一体何なのでしょうか? 

◆リースバックとは?

正しくは、「セール・アンド・リースバック」といいます。

今回のケースをあてはまると、

●自社ビルを売却する(セール)
●同時に、自社ビルを賃貸契約にする(リースバック)

となります。

入居者は引っ越して別のオフィスに移る必要はありません。
そのまま居続けることができますので、一般社員からすれば、日常業務に変化は生じないかもしれませんね。

◆リースバックを行う理由とは?

プレスリリース1ページの下部「1、売却の理由」に、

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ソニーは、財務基盤及び競争力の強化並びに今後の成長のために様々な施策を実施しています。同時に、キャッシュインとキャッシュアウトのバランスを見ながら、投資の厳選、資産の売却、在庫管理を含めた運転資金のコントロール強化により、キャッシュ・フローの改善に努めており、本売却はこれらの施策の一環として行われるものです。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

と記載されています。

米国本社ビルを全て同社が使用(他社に賃貸していない)と仮定すると、建物自体はお金を生み出しません。

売却すると一度にまとまったお金が手に入りますので、それらを今後の成長戦略の原資としていこうというのが理由でしょうか。

ちなみに、今回の売却によって受け取る金額ですが、7億7000万ドル(≒693億円)にのぼります。

同社の連結貸借対照表によると、2012年12月31日時点における「現金・預金および現金同等物」の残高は、約6980億円なので、約10%のまとまったお金が手に入るという計算になります。

今回の売却で得られるお金が、ソニー復活の原資になることを願ってやみません。

◆ところで、CIA試験との関連性は?

再びプレスリリースの1ページに目を移したいと思います。

2段落目の最後の方に、『最長3年間、引き続き当該ビル(米国本社ビル)を利用する予定です』と記載されていますが、果たして『どちらのリース』に該当するのでしょうか?

この話はCIA試験範囲に含まれているので、もしかすると実際の試験で出題されるかもしれません。

★「どちらのリース」とあるが、そもそもどんな種類があるの?
★それらをどうやって分類するの?
★会計処理がそれぞれ違うみたいだけど、どうなるの?

上記の答えは、CIA Part3の講義中で明らかになります。
そんなリースについて、CIAを通じて一緒に学習してみませんか?

3月上旬よりいよいよPart3講義がスタートします。

★『早く学習をスタートすれば、早く全科目合格できる』★ 

これがCIAです。ぜひこの機に学習スタートをご検討ください。

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